・文章題が苦手な生徒さんへ家庭教師が教えるときのポイント
・2つ目のポイントは解き方の流れを先に教えること
・問題をこなしているうちに解き方の意味が分かるようになる
前回の記事はこちら
→ 文章題が苦手な生徒へ教える3つのポイント
文章題が苦手な生徒さんを家庭教師が教える場合、答えを出す方法を考える思考型の教え方では、いつまでも文章題が解けるようになりません。
まずは、解き方の流れや手順を覚えてもらいます。
くり返し問題を解いていく中で、どうしてそのような流れや手順になるのかが自然と発見できるようになりますよ♪
これが2つ目のポイントでしたね。
今回は最後のポイント、「単位を意識させる」です。
文章題が苦手な小学生・中学生さんのほとんどは、「計算はできるんだけど、文章題になるとできない・・・」と言います。
つまり、問題文章から式を立てることができれば、式から計算によって答えを出すことはできるのです。
立てる式自体はそこまで複雑なものではありません。
問題文に登場する数値(または決まった数)を足すか引くか、かけるか割るかの組み合わせだけしかありません。
難しいと感じるのは、どの数とどの数を足せばいいのかかければいいのか、出てきた数の関係性の判断ですよね?
前回のポイント2でお話ししたように、この判断や思考を自分ですることは難しいので、解き方の流れや手順を先に覚えてしまってかまいません。
さらに、数の関係性の判断や理解の助けになるのが「単位」です。
またもや、陰山英男先生の「本当の学力をつける本」から引用させていただきます。
薬を一回に二つぶ飲みます。一日に三回、四日間飲むとしたら薬はいくついるでしょう。
この問題を解くとき、一日に飲む個数に注目すれば、次のような計算になります。
ア、2 × 3 = 6 イ、6 × 4 = 24
この6という数は、一日に飲む薬の数を表していますが、苦手な子は、授業中一度理解できても、すぐ忘れてしまうのです。
あとでノートを見ても何のことかわかりません。
そこで、この計算に単位をつけると下のようになります。
ア、2つぶ × 3回 = 6つぶ イ、6つぶ × 4日 = 24つぶ
こうすると、6という数字に単位がついて、何を表しているかわかりやすくなってきます。
計算の意味もわかりやすくなり、結果として覚えやすくなります。
引用元:本当の学力をつける本 陰山英男
また、単位をつけることでミスを防ぐことにも。
例えば、分速500mの自動車で、2時間走るとどれだけ進むでしょう。
という問題を考えてみましょう。
道のり = 速さ × 時間 を使って、500 × 2 = 1000 としてしまうミスがよくあります。
これに単位をつけることによって、
分速500m × 2時間 =
「・・・あれ?分と時間だ!ちがうぞ」と気づくことができるのです!
さらに、足し引きできる単位とできない単位の理解も進みます。
30 + 50 = 80 これは何でもない足し算に見えますが、
30m + 50m = 80m や 30分 + 50分 = 80分 は正しくても、
時速30km + 時速50km → 時速80km これは間違いですよね?
(速さの単位は足し引きできません)
このように単位を意識することで、数の関係性がよく分かるようになるのです。
単位をつけなくても関係性がつかめる生徒さんは必要ありませんが、苦手な生徒さんには良い方法ですよ。
家庭教師指導でも実践しています。
多くの文章題苦手さんにあてはまるポイントとして、
・ヴィジュアル化させる
・解き方を先に教える
・単位を意識させる
という3つのポイントを解説してきました。
ここから先の細かい指導方法は、一人ひとりの学習状況によって変わります。
どんな勉強方法か知りたいという生徒さんは、ホームティーチャーズの無料体験授業をご利用下さい。
一人ひとりに合った勉強の方法をお伝えできます!