家庭教師として中3生の受験勉強を見ていると、学力に関わらず、理科の計算問題で点数を落としてしまう受験生が多いことに気づきます。
英語や数学と比べて、理科は点数を上げやすい教科なのですが、計算問題で点数が取れないと高得点は難しいですよね。
また、中学1年生2年生でも、実験は楽しくて大好きなのに、テストで点数が取れないことで苦手意識が高まり、理科嫌いになってしまう中学生が多いようです。
以前、こんな記事を掲載しました。
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→ 理科の勉強方法・テスト勉強のやり方は?
上の記事では、中学校の理科学習が暗記型なのか理解型なのかを考えながら、理科のテスト勉強のポイントをまとめました。
1分野は理解型の要素が強く、2分野は暗記型の要素が強いので、それをしっかり理解した上でテスト勉強のやり方を変えましょうという内容でした。
多くの中学生が苦手と感じるのは、計算を含んだ問題ですよね?
具体的には、1年生では、圧力や密度の問題、水溶液の濃度の問題など
2年生では、化学反応と質量の問題、飽和水蒸気量と湿度の問題などです。
これらの計算問題のコツは、公式や知識よりも、算数の力が大事です。
数学ではなく、小学校の算数です!
この記事では、理科の計算問題を得意にするために必要な2つのポイントをまとめます。
ポイント1 分数と小数の計算
ポイント2 比例式と単位
この2つがしっかりと身につけば、中学校の理科の計算問題の8割は攻略できます。
少し長い記事になりますし、苦手な人にとっては、難しい内容かもしれません。
しかし、一度読んでみて分からなくても、期間をあけて二回目三回目と読んでいくうちに、「ああ、そういうことか」と気づく日が来ると思います。
理科の計算問題が苦手な中学生の生徒さんは、ぜひブックマークしておいて下さいね!
理科の計算問題というだけで、毛嫌いしてしまう中学生も少なくありません。
始めから出来ないものと決めつけてしまっていませんか?
得意な友だちや、理科の先生はこういうでしょう。
「公式に当てはめるだけだよ!」
しかし、公式に数を当てはめても、計算がおぼつかない生徒さんがたくさんいます。
当てはめた後の計算が出来ないのです。
つまり、理科の知識や解き方の問題ではなく、算数が出来ないことで点数を落としている生徒さんが多いです!
まずは、分数→小数、小数→分数が、スムーズに変換できるように練習して下さい。
これが第一のポイントです。
具体的には、
6 ÷ 15 = 6/15 = 2/5 = 2 ÷ 5 = 0.4
(①分数→小数)
6 ÷ 15 = 0.4 = 4/10 = 2/5
(②小数→分数)
これらのわり算の流れです。
(2/5は分数の「5分の2」のことですよ)
①はわり算の商を分数で表し、約分してからもう一度わり算して小数にする計算。
A ÷ B = A/B
A/B = A ÷ B
まずは、上のわり算と分数の関係が確実に頭に入っていなければなりません。
②は、小数の商を求め、それから分数に直す計算です。
また、6÷15 のように整数の場合だけでなく、1.4÷0.07 のような小数÷小数も出来ることと、
0.4 = 4/10
0.02 = 2/100
0.12 = 12/100
というように、小数を、10分の〇、100分の◇、の分数にスラスラ直すことができなければなりません。
上の2つのわり算がスラスラ出来なければ、いくら理科の公式を覚えても、いくら解き方を勉強しても計算問題が出来るようにはなりません。
①と②と両方スムーズにできることが大切です。
2つ目のポイントとなる比例式と単位の話は次回へ続きます。
くり返しになりますが、今回取り上げた「分数・小数の計算」と、次回取り上げる「比例式と単位」がしっかり身につけば、中学理科の計算問題の8割はできるようになります!
「難しい!できない!」と決めつけず、まずはこの2つの計算の基礎を練習してみましょう。(続く)
続きはこちら
→ 理科の計算問題のポイント、比例式と単位