中学生は定期テストの時期が近づいています。
新中学1年生は初めてのテストですね。
範囲も長くありませんので、しっかりと準備して良いスタートを切りましょう!
2,3年生は、昨年度末に習った単元もテスト範囲となります。
かなり時間が経っていますので、早めに復習しておかないとテスト前にあわてることになりますよ!
今回は中学生の苦手教科数学のお話。
算数と数学の違いを知ることが、数学を苦手教科にしないためのヒントとなります。
少し難しく長い記事ではありますが、わからないところは読み飛ばして最後まで読んでみて下さい♪
小学校6年間「算数」と呼んでいた教科は、中学校では「数学」と呼び名が変わります。
名前が変わるだけで、数学は算数の続きなのでしょうか?
結論から言えば、数学は算数の続きではありません。
「算数は得意だったのに、中学に入って数学でつまずいた・・・。」
という生徒さんが多いですが、その原因は算数と数学との違いにあるかもしれません。
数学でつまづかないためには、この違いこそがポイントです!
算数も数学も、かずやかたちを取り扱う教科です。
ただし、算数で扱うのは具体的な世界、日常の中のかずやかたちのみです。
みかんが4個
校庭が1周400メートル
公園の広さが100㎡
100円の鉛筆の20%引き
など日常生活に関わる具体的な数量や割合を扱いますよね。
算数を学ぶ目的は、生きていく上で必要な計算や生活のための損得をはかることです。
したがって、算数に求められるものは答えの正確性。
計算結果と、単位や割合の理解の正確性が重視されます。
それに対して、中学校から始まる数学の対象は抽象的な世界です。
負の数(マイナス)や平方根(ルート)など、日常生活では目にしない数も扱いますよね。
「生活に関わりないことなんて意味あるの?」
「何のためにそんなこと勉強するの?」
「数学なんて大人になってから役に立つの?」
こんな疑問が出てくるでしょう。
しかし、数学を学ぶ目的はちゃんとあります!
「数学なんて大人になったら何にも役にたたないぞー」なんて言う大人は・・・。
算数で身につけた知識と技能を基に、まだ見ぬ知らない世界のことや日常に体験できないことを論理的に推測し考える力を育む。
これが数学を学ぶ目的です。
まだ見ぬ知らない世界とは、例えば深海や宇宙のこと。
日常に体験できないこととは、例えばミクロやナノの世界のことです。
このような話しをすると、私は「宇宙にもミクロの世界にも興味がないので、数学を勉強しなくてもいいですか?」という疑問をもつ生徒さんが出てきます。
しかし、これも間違い!
なぜなら、大人が生きていく上で起こる様々な問題を解決するためには、論理的な想像力や発想力が必要なのです。
また、社会では何かしらの行動をとったときに、どのように人やモノが動くのかを予測することが求められます。
たとえば会社で新しい商品を開発して、製造して、販売して、利益を出すためには想像や発想が必要ですよね?
もちろん仕事だけではなく、生活でも娯楽でも、大人として幸せに生きていく上で必要な能力です。
単純なルールに従う作業は、ロボットやコンピューターの方が優秀。
論理的にものごとを考えられない人は、必要とされなくなるかもしれません。
このような想像力や発想力を磨くために、数学の学習はとても役立ちます。
数学を学ぶ大きな理由や目的になっています!
・算数と数学では扱うものが変わる
・算数は、答えの正確性を重視する
・数学を勉強することで論理力や想像力が身につく
ここからは、中学校に入って数学が苦手になる生徒さんの特徴を挙げていきます。
家庭教師として多くの中学生を担当してきましたが、やはり中学校に上がって数学苦手になる生徒さんには特徴があります。
数学を苦手にしたくない・させたくないという小学生と保護者様、数学が苦手になってしまったという中学生さんに、まずは苦手の原因を知っていただきます。
上にも書いた通り、数学ではイメージしづらい抽象的な数やモノを扱います。
リンゴが3個とか校庭が5,000平方メートルといった具体的な数から、負の数や平方根(ルート)といった日常生活の中には現れない数を扱うことが多くなります。
すると、重視されることが算数とは変わってきます。
算数で大切だった答えの正確さよりも、「なぜそうなるのか」という理由や考え方が重視されるようになります。
極端な話ですが、算数では答えさえあっていれば良いと言えます。
だから、計算の途中式を書かないお子さまが多いですよね。
教師が、「途中式も書こうね!」と指導するのは、中学,高校と進むにつれて、答えそのものよりも答えに至るプロセス(過程)が評価されるように変わるからです。
(ここをうまく説明しないと、途中式を書かない子はいつまでも書きませんよ!)
答えの正確さが評価される算数では、答えの出る方法だけ覚えてしまえばOKと考えてしまいがち。
どうしてこの式になるのか、意味や理由を深く考える必要がありません。
そして、数学は算数の延長だと考える中学生は、今までと同じように答えの出る方法だけを暗記しようとします。
しかし、「なぜそうなるのか」という理由を一切考えずに、中学数学の解き方を丸暗記することは難しく、高校まで進むと絶対にできなくなります。
家庭教師をしているとよく分かるのですが、このような流れで数学につまづき、苦手になっていく中学生がほとんどです。。。
数学でつまづかないためには、中学1年生に上がるときに気をつければ良いのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
小学生でも「計算はできるんだけど、文章題になると苦手・・」というお子さまは危険信号です。
数学苦手予備軍と言えるでしょう。
なぜならば、算数のテストの問題の多くは、答えの出る方法が限られます。
4種類の計算(+-×÷)を2,3回行うだけです。
つまり、丸暗記してしまうことが難しくありません。
しかし、文章から式をつくる問題の場合は、ほぼ無数につくることができるため、解法を丸暗記することは不可能です。
文章題を解くためには、問題文を読み、内容を理解し、それに合った式を立てる力が必要です。
読解力、想像力、論理力、思考力、表現力などの力です。
つまり、小学校のテストで90~100点取れていても、数学苦手予備軍はたくさんいます。
「計算ができているから、まあ良しとしよう」は大変危険です!
早めに解き方や勉強のやり方を見直さなければ、中学校に上がって数学でつまづく可能性が高いでしょう。
関連記事
こちらも参考に♪
→ 数学が苦手な中学生をすぐに見抜く方法
くり返しになりますが、数学を通して学ぶ力は、大人になってから問題解決能力につながります。
社会人として生きていくために大事な能力です。
中学・高校のテストだけで終わりではありませんよ~。
「数学なんて勉強したって、大人になって何の役にも立たないよー」なんて言う大人は・・・信用しないで下さいね。
数学の考え方や解き方は、参考書や教材学習、受け身の授業だけでは身につきません。
スモールステップで進みながら、考え方の添削がその場で行えるマンツーマン指導だからこそ、数学苦手を克服できます。
ホームティーチャーズでは、苦手になりやすい文章題や証明問題など、想像力や論理力をトレーニングしていく数学特訓指導を行っております。
数学の考え方を少しずつ身につけて、数学苦手を解消しましょう!
また、小学4,5,6年生を対象に、数学苦手予備軍チェックも行っております。
「計算は得意だけど、文章題は苦手・・・」というお子さまは、ぜひ一度ご利用下さい。