クリスマスプレゼントやお年玉でスマートフォンやタブレットなど、自分の手元でインターネットができる端末を手に入れた中高生も多いだろう。
家庭教師の仕事柄、中学生や高校生のスマホ所持率の急上昇は、肌で感じられます。
中学生の携帯電話所持率は、全国平均で75%と言われている。
そのうちの8割以上がスマートフォンであるそうだ。
自分のスマホを持っていなくても、親が以前に使っていたスマホやiPod、ゲーム機を使って、wi-fiでつないでSNSやLINEを利用している子どもも多いので実態はつかめない。
回線契約をしていなくても、LINEやゲームができることを知らない親御さんも多い。
このようなスマホやネット環境の普及により、子どもが巻き込まれるトラブル件数が増えている。
やはり家族に見られず、自分の手元だけでネットやSNSにアクセスできる環境は問題が多い。
ガラケー(従来の携帯電話)であれば、フィルタリングで有害サイトにアクセスできないようにすることができたが、スマートフォンは携帯回線ではなくwi-fiを利用してインターネットにアクセスできるため、フィルタリングだけでは有効でない。
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いじめや請求トラブルなど
また、依存症の問題もある。
TwitterやLINEなどのSNSやゲームに熱中し、食事中や移動中もスマートフォンを中毒的に使用している状態は危険だ。
一昔前の携帯ゲーム機で起きていたことと同じであるだけでなく、今はゲーム攻略などの課金トラブルもある。
スマートフォンを机の横に置いて勉強している子がいるが、LINEやSNSの通知に気を取られ、全く勉強に集中できていない。
テレビを見ながらよりタチが悪い。
子どもにスマホを持たせない、LINE禁止というのは現実的に難しいでしょう。
トラブルや依存症を防ぐためには、保護者と子どもとの間でスマホに関するルールを作り、安全に利用してもらうことが重要になる。
そのためには、保護者がネットリテラシーを持ち、リスクを正しく学ばなければなりません。
みなさまのご家庭ではどんなスマホルール・ネットルールがあるでしょうか?
もしも、ルールを作っていない、作っているがなしくずしになっているというご家庭があれば、下記のサイトを参考に作ってみてはいかがでしょう。
参考サイト
→ 携帯電話のルールをつくろう!|Benesse教育情報サイト
ちなみに上のベネッセさんのサイトには作成例として次のようなルールがある。
自分の電話番号やメールアドレスをむやみに教えない。
自分の電話番号やメールアドレスを教えたら相手は誰かを保護者に伝えること。
夜9時以降は携帯電話をさわらない。
勉強中、食事中は電話もメールもしない。
携帯電話の保管、充電場所は居間にする。
携帯電話は自分の部屋に持ち込まない。
携帯電話の賢い使い方は家族で教えあおう。
家にいる時は、家の電話を利用する。
メールを送るのは1日3回までとする。越える場合は理由を保護者に伝える。
必要のないサイトにアクセスしない。
おかしなメール、知らない相手からのメールは必ず保護者に見せる。
有料サイトの利用は保護者に相談して許可をとる。
会員登録等の個人情報登録は、有料無料に関係なく、保護者に許可をとる。
人の悪口は絶対に書かない。
やはり子どもでは善悪や依存の危険性が判断できないので、買い与える保護者が全責任を持つ必要がある。
かといってこれはダメ、あれはダメではうまく行かない。
回線を切ったり、端末を取り上げたりしても「親は何もわかっちゃいない!」と関係が悪くなるだけだ。
ルールを作って、賢く使う道を子どもに理解してもらうことが重要だ。
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さらに、年末に気になるデータが公表された。
インターネットの利用時間と全国学力テストの正答率の負の相関関係だ。
ネット利用時間が長いほど成績が下がっている。
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→ ネット利用時間と全国学力テストの成績について
くりかえしになりますが、スマホを持たせない、LINE禁止というのは現実的に難しいでしょう。
スマホルールを設け、ネットリテラシーを高め合うことが家庭教育として必要な時代です。
保護者のみなさまも、積極的に学び、調べ、ネットやスマホを賢く利用してもらうことを心がけていただきたいと思います!